福知山線(生瀬-武田尾)廃線跡ハイキング2
2009年10月に福知山線の旧線跡(生瀬-武田尾)を訪れ、歩いている人の多さに驚いてから、早くも5年。関西一とも言える程の、廃線跡観光(?)ハイキングスポットと化していた、福知山線の廃線跡を、5年ぶりに訪ねてみました。
★↓2009年の時の記事は、こちらをどうぞ↓★
ということで、福知山線(愛称・JR宝塚線)の生瀬駅に到着。5年前と風情は、ほとんど変わっていません。福知山線の廃線区間への入口は、まだ少し先ですが、ここから川沿いに、国道を歩いていきます。
駅から国道へ出ると、すぐに複線の現在線から、単線の旧線が分かれているのが分かります。手前の橋が、旧福知山線の廃線跡。
続いて、国道176号線から左へと県道51号線が分岐しますが、この部分は、交差点部分の道路を拡幅する工事が進められており、旧線跡ギリギリまで山が削られていました。
削られた斜面の向こうに、旧福知山線の城山隧道(62m)が見えました。コンクリートで補強されています。トンネルぎりぎりまで削ったことが分かります。
しばらく国道沿いに歩いて、振り返ると、またトンネルの坑口が見えました。当田隧道(209m)です。
そして中国自動車道の巨大な橋の下をくぐった地点で、国道右側から下を見ると、目的の廃線跡が見えました。国道から、廃線跡へと降りる舗装道路がありますので、接近は簡単。
廃線跡には入りました。来た方向を振り返ります。
そして、福知山線廃線跡のウォーキング開始。
前回と同じ、警告板が見えてきました。廃線跡区間のため、一切の責任を負わない旨が書かれています。
渓谷に沿って、進みます。
武庫川を見下ろす、美しい区間。鉄道橋の跡が、非日常の世界へといざなうかのよう・・・
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廃線跡をたどって。
そして北山第一トンネル(318m)に到着。トンネルは改良のため後から掘られたもので、トンネル右側にも廃線跡が続いていますが、柵がしてあり立入禁止となっています。15年ほど前に訪れた時には、柵はなく通過可能でしたが、がけ崩れの痕跡が何ヶ所かあり、道床が失われている部分がありました。
何人もの人とすれ違いながら、北山第一トンネルを抜けました。内部は照明はなく、真っ暗のため懐中電灯は必須となります。漆黒のトンネルをのぞく人々。
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そんな暗いトンネルの多い廃線跡ですが、老若男女、訪問者は相変わらず多く、まさに不動の人気。
枕木と、落ち葉を踏みしめて。
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次の北山第二トンネルです。全長413mでカーブしているため、とても長い間、漆黒の闇が続きます。煤けたトンネルは怪しさ満点。
当時の「待機禁止箇所」を示す標識が残っていました。
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この区間の開通は明治32年(1899年)のため、トンネルも明治時代の建築ということになります。100年以上前の真っ暗なトンネルに、何のためらいもなく次々と入っていく人たち・・・シュールな光景ですね。
北山第二トンネルを過ぎると、明るい区間が続きます。
途中にロックシェルターがありました。
近くには、コンクリート製に混ざって、古いレンガ製の擁壁(ようへき)も残っていました。苔むしていく姿が、ここに流れた歳月を感じさせます。
廃線跡に残る24キロポスト。福知山線が東海道本線と分かれる尼崎駅からの距離を示しています。
溝尾滝トンネル(149m)を抜けると、全長275mの旧第二武庫川橋梁です。
無骨ながら美しい、曲弦トラス橋。
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橋を渡ると長尾第一トンネル(307m)を抜けます。このトンネルは、枕木がないだけでなく、バラスト(砂利)も少なく、一番歩きにくい状態となっていました。
そして、歩いて行くと、前方にがけ崩れの場所が。上を越えて、通れるようになっていましたが、修復されるのかは、よく分かりません。
あと100m前後の短いトンネルが2ヶ所ありますが、公園としても整備された区間となり、現在の武田尾駅が近付いてきます。
ハイキングコース入口の案内を見て、舗装道路へ。
旧武田尾駅前に到着です。ここから現在の武田尾駅までは、もうすぐ。大変多くの人とすれ違いながら、近代産業遺産とも言える価値も感じた、5年ぶりの福知山線旧線、生瀬-武田尾のハイキングでした。
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自分は武田尾から生瀬に歩いたことがあります。
懐中電灯を持ってなくてカメラのフラッシュを何度かたいて
それは困りました(笑)
投稿: まさる | 2014年12月 6日 (土曜日) 00時07分
まさるさん、こんばんは。
私も初訪問の時、懐中電灯を持たずに行ったので、参りました。
暗いトンネルを手探りで進みましたが、時々、懐中電灯を持った訪問者が、前方から歩いてきてくれたので、その光を目指して歩きながら、無事に突破出来ました。
正式に遊歩道として整備した方がいいのか、このままがいいのか…難しいところですね…
投稿: いそしず | 2014年12月12日 (金曜日) 22時10分