秋の夜長、快晴の夜の皆既月食-2014年10月8日-
2014年10月8日、日本全国で皆既月食が観測されました。18時15分には月が欠け始め、19時25分に皆既月食、19時55分に最大となり、20時25分まで1時間に渡って皆既月食状態が続き、21時35分に満月に戻るという、大変時間的にも観測しやすい好条件の皆既月食です。心配なのは天気だけでしたが、当日の神戸市内は快晴に恵まれました。
10月8日、19時頃の月です。皆既月食が起こるのは満月の夜。当然、満月なのですが、地球の影に入って三日月状となっていました。しかし、本来暗い部分も、わずかに赤く光っており、完全な闇にはなっていません。写真はISO400、1/4秒で撮影。月の明るさを比較しやすくするため、断りのない限り、以下の写真も同じ設定で撮影しています。
19時10分、すっかり光っている部分が少なくなりました。
19時20分、まもなく皆既月食に突入です。
そして19時25分、皆既月食が始まりました。月の全てが地球の影に入った状態です。しかし、地球には大気があるため、影に入っても真っ暗とはならず、ほのかに月を照らします。それが皆既月食独特の赤い色となる訳ですね。
★↓写真をクリックすると拡大表示します↓★
19時55分、今回の皆既月食の最大となりました。丸い地球の影の一番深いところまで来た状態で、最も暗くなります。今回は地球の影の中心近くに入っていく条件のため、皆既月食が1時間ほども続くという好条件。来年4月4日の皆既月食は少し入って、すぐ出て行くため、わずか13分で終了となります。
同じ月を、シャッタースピード1秒で撮影。赤い様子が良く分かります。これは地球の影であっても、地球の大気が太陽光を曲げて照らすためで、大気を通過した光は赤いため、ほのかに赤く照らされているためです。
ちなみに月から地球を見ると、こんな感じでしょうか。太陽は地球に完全に隠されていますが、地球の大気が赤く光り輝き、その光に照らされているといった状態です。この図は、あくまで概念的なイメージ(作図が下手・・・)ですので、正確なものではありません。。。ご了承下さい・・・
そして20時25分、皆既月食が終了。
左側から、太陽の光が戻ってきました。
明るい部分がどんどん広がってきます。
統一して撮ってきた1/4秒は前写真まで。シャッタースピードを1/1000秒にすると、光っている部分の月の模様がちゃんと見えました。しかし反対に暗いほうは、完全な闇に見えてしまいます。
★↓写真をクリックすると拡大表示します↓★
そして、すっかり満月に近い状態に。
そして21時35分、月食の終了。満月に戻りました。
しかし月食が終わっても、実はまだ影響は続いています。肉眼では満月にしか見えませんが、半影食という状態が22時35分まで継続しており、まだ部分的に暗い状態が続きます。これはまだ月から見て、部分日食の状態が継続しているためで、かなり露出を抑えて撮影すると、暗い部分がよく分かります。
秋の夜長の天体ショー、10月8日の皆既月食でした。
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