耕して天に至る、水荷浦(水ヶ浦)の段々畑-愛媛県宇和島市-
山が海に接するリアス式海岸が続く、愛媛県の南予地方。ここには少ない平地を補うように、山の斜面にまで畑が広がり独特の風情を見せています。その典型と呼べる場所が、宇和島市遊子水荷浦(ゆすみずがうら)の段々畑です。
ここは宇和海に突き出すように伸びる宇和島市の三浦半島。穏やかな海に複雑な入り江と小さな漁村がどこまでも続いていました。
★今回の地域は下図を参照下さい★
水荷浦は水ヶ浦とも書かれ、現在はこちらの方が一般的となっているようですが、ここでは水荷浦と表記していきたいと思います。
周囲に広がる美しい海。
その一角に、はげ山となったような場所がありました。
近付いてみると、こんな感じ。細かい岩肌のように見えますが。。。実はこれが全て、石積みの段々畑です。
上がってみると、その全容を見渡すことが出来ました。農村景観100選にも選ばれており、段数は軽く50段以上はあるでしょうか。
一段の高さは1~2mほど。耕地の幅も、同様に1~2mほどしかありません。石垣は細かな石で組まれていて、これだけの石を積み上げるだけでも、気の遠くなりそうな作業です。
400年前から徐々に、山の頂を目指して畑に変わっていったと伝えられています。この周囲にもみかん畑になったりした段々畑が多いのですが、ここはみかんは植えられていないため、特に美しく全貌を見ることが可能。
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海と山と段々畑と。
昨日から2日間に渡って、愛媛県南予地方を訪れましたが、美しい光景と共に、そこに生きる人々の暮らしが印象に残りました。
豊かな自然を満喫できた、愛媛県宇和島市でした。
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コメント
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いそしずさん、こんばんは。
イイ感じですね。
今、行ってみたいところの一つが宇和島、四万十川方面です。
豊かな自然の他に、珍しいものがいっぱいあるんですね~。
石積みの段々畑は初めて見ました。
距離もありますが高速道路もなく、そのあたりがよいのかもしれません。
益々行ってみたくなりました~。
投稿: ちゅた | 2011年8月20日 (土曜日) 23時41分
ちゅたさん、こんにちは。
ありがとうございます。四国南西部は、本当に魅力的な風情にあふれていると思います。高速道路や高規格道路は次第に整備されてはいますが、全体的には四国の最果てという感じで、交通網は不便であり、東京からの所要時間で見た、所要時間地図というものがあるとすれば、離島部を除いて日本で最も遠い場所の1つかも知れません。
それでも、今年度中には新直轄方式で建設中の松山道の延長部が宇和島市まで達する予定で、関西からの訪問には便利になりそうです。昭和30年代までは、松山から南予地方への移動は1日がかりであり、宇和島から南へは陸路より船便の方が便利という状況だったそうです。高知県の宿毛や足摺などと合わせて、ぜひ1度旅してみて下さいね^^
投稿: いそしず | 2011年8月21日 (日曜日) 13時05分